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福岡・小郡のやさしい調剤薬局

9月に入ってさっそく台風がやってきました。福岡も雨風が強かったですね。
過ぎたあとは晴れが続いて、朝晩は涼しくなってきました。
昼間との気温の差が大きいので、体調を崩さないように気をつけましょう。

 

 

 

秋は“肺”の働きが活発になります。
呼吸を担うほか、体の“気(生命エネルギー)・血(血液)・水(血以外の体の水分)”の出入りを調節する働きをしています。空気が乾燥しているため、私たちの体も乾燥にさらされます。咳やくしゃみ、鼻炎、風邪、皮膚や髪の乾燥、などの症状がでてきやすくなります。また“肺”と関係のある“大腸”も乾燥の影響を受けるため、便秘、腹痛を起こしやすくなります。体を潤す食材をとりましょう。

 

 

 

潤す → 豆乳、豆腐、はちみつ、銀杏、ナッツ類、白きくらげ、クレソン、春菊、冬瓜、百合根、れんこん、いちじく、柿、梨、バナナ、みかん、りんご、甘酒、プーアール茶、緑茶

 

 

咳をとめる → はちみつ、湯葉、ナッツ類、生姜、にんにく、百合根、いちじく、梨、海苔

 

 

“辛”味には、発汗・解熱作用、“気血”のめぐりをよくする働きがあります。風邪のひき始めには、ネギや生姜、唐辛子などの“辛”味を少量とり汗をかくことで、体の表面に付いた邪気をはらってくれます。

 

 

今はまだ暑さも残るため、乾燥に気をつけながら体の熱を冷ます食べ物をとり、涼しくなってきたら体を温める食べ物をとるように心がけましょう。そして、冬に向けて体力をつけておきましょう。

 

 

 

温めるもの → 穀類、イモ類、大豆、カカオ、銀杏、枝豆、かぼちゃ、椎茸、まいたけ、ぶどう、魚介類、肉類

 

 

 

 

この時期は、旬の果物が色鮮やかです。

 

 

 

 

梨・・・肺を潤し、のどの症状にも効く。ただ体を冷やしてしまうので、冷えやすい人は生姜やシナモンなどと一緒に煮て食べるほうがいい。

 

りんご・・・余分な熱を冷ます。食欲不振にも効く。体を冷やしてしまうので注意。

 

ぶどう・・・水分の代謝をよくする。“気血”を補う。

 

栗・・・老化による腰痛や筋肉の衰えにも効果あり。消化しにくいので食べ過ぎに注意。

 

みかん・・・胃の働きを活発にして食欲不振に効く。香りがあり“気”のめぐりをよくする。

 

 

 

 

 

夏の猛暑が続くのではと心配でしたが、季節は秋に向かっているようで、過ごしやすくなってきました。
まだ油断はできませんが、外出や行事も楽しみたいですね。

 

薬膳アドバイザー 勢島智子

先日、久しぶりに高校の吹奏楽部の定期演奏会に行ってきました。

 

大濠高校吹奏楽部。

 

友人のお子さんが入っているので、チケットを頂きました。

 

私自身、吹奏楽からはすでに十数年離れていましたので、ほんと久しぶり!

 

高校生たちのエネルギー溢れる音楽に圧倒されました。

 

他の部活もそうですが、この大濠高校吹奏楽部の3年生もコロナ禍に入学し、
そして思うような練習や演奏会ができないなか、皆で頑張ってきた。

 

そして先生方やご家族も一緒に新型コロナと闘ってきたんですね。

 

今回の大濠高校吹奏楽部の演奏会は、高校3年間という限られた中で、
この部員、この指揮者、このホール、この観客だからこそ生み出された、唯一無二の音楽。

 

とても感動しました。

 

 

 

皆さんは同じ楽譜なのに、
なんで演奏者や指揮者によって音楽が違うのだろうと不思議に思ったことはありませんか?

 

記憶に新しい、ショパンコンクールなんて特にそうですよね。

 

皆がピアノ(またはピアノ+オーケストラ)でショパンの曲を演奏する。

 

しかもこのコンクールに出られるピアニストは皆すごい方ばかりなのに、そこからさらに順位がつく。

 

私にはなにをどう評価しているのかわかりません。

 

反田恭平さんはショパンコンクールに向けて、
一番いい音を出せる体重に調整したとおっしゃっていました。

 

凄いですね・・・

 

吹奏楽のコンクールも課題曲がありますが、
それも同じ楽譜なのに各団体によって音楽が少しずつ違う。

 

私の好きな本で、河合隼雄 著『こころの処方箋』という本があります。

 

この本の中に「同じ『運命』でも演奏次第で値段が違う」ということが書いてあります。

 

ダッダッダッダーンでおなじみのベートーヴェンの『運命』も、
演奏するオーケストラや指揮者によって違うということ。

 

そして、ヒトの『運命』も、楽譜のように決まっている条件があり、
そこには抗えないかもしれませんが、ただどう生きるかでその『運命』は変わってくる。

 

まだまだコロナ禍、とどまることを知りませんが、音楽に限らず、
今だからこそできる自分の『運命』を作り出せたらいい。

 

 

 

 

 

フジコ・ヘミングさんのエッセイにこうありました。

 

「私は、私なりの弾き方をやり通そうと思っている。
誰が弾いても同じなら、私が弾く意味なんかないじゃない」

 

 

自分の『運命』の楽譜を持って、たまには弾き方を変えたり、弾き直したり、
時にはアドリブやフェイクを加えながら、人生進んでいけたらと思います。

勢島 英

あっという間に、九州北部も梅雨明けしました。降水量が少なく心配です。
私が経験した平成6年の渇水では、給水時間が制限され、
タンクに水を溜めてそこから使っていたのを覚えています。
節水、そして節電にも気をつけて、この夏を過ごすことになりそうです。

 

 

 

夏に活発になる“”は、血液循環の他に、思考や判断をする精神にも関わっています。
汗をかいてドロドロした血液を運ぶため、“”の働きが激しくなります。
そして頻脈や不整脈、動悸、息切れ、不眠などが起こりやすくなります。“”を助けるものを摂りましょう。

 

 

 

”を助ける →玄米、小麦、アーモンド、チンゲンサイ、アサリ、イワシ、シジミ、ひじき、ウーロン茶、
紅茶、コーヒー、ジャスミン、緑茶

 

 

 

 

まだ6月ですが、厳しい暑さになっています。

毎年9~10月くらいまで半袖を着ているくらいなので、
しばらくこの暑さとつき合うことになります。
つい冷たいものを口にしがちですが、消化器官である“”は温かい環境を好むため、
負担が大きくなってしまいます。
夏バテは、“”が冷たいものを消化しにくくなり、
消化不良、食欲不振、下痢などの胃腸障害を起こしている状態です。
消化機能を上げるには、常温か温かいものがいいでしょう。

 

 

 

”を助ける → 穀類、いも類、豆類、ナッツ、枝豆・オクラ・小松菜などの野菜類、
オレンジ、りんご、イワシ、タイ、ブリ、牛肉、

 

 

 

体の熱を冷ます → 麦、春雨、小豆、豆腐、緑豆、アスパラガス、キャベツ、きゅうり、空心菜、クレソン、香菜、ゴボウ、ズッキーニ、セロリ、チンゲンサイ、冬瓜、なす、ほうれん草、もやし、レタス、れんこん、キウイ、スイカ、すもも、パイナップル、バナナ、メロン、レモン、アサリ、シジミ、海藻類、プーアール茶、緑茶

 

 

 

また、ゴーヤー、レタス、ゴボウ、紅茶、コーヒーなどの“苦味”に分類される食材にも、
”を助けたり熱を冷ましたりする働きがあります。

 

 

 

熱中症にも注意です。外だけでなく室内でも起こりうる症状です。
外で活動するときは経口補水液などで水分と一緒に塩分も補い、
室内ではクーラーなどで暑くならないようにして、忘れがちな水分摂取に気をつけましょう。

 

 

 

水分を補う → 豆乳、豆腐、アスパラガス、オクラ、きゅうり、白キクラゲ、ズッキーニ、冬瓜、トマト、れんこん、イチジク、梅、すもも、梨、マンゴー、みかん、メロン、桃、りんご、レモン、鴨肉、牛乳、ヨーグルト、甘酒、プーアール茶、緑茶

 

 

 

今年の夏は、学校のプールが行われたり、イベントが開催予定だったりと、
外出する機会も増えてきそうです。
まだコロナ禍ではありますが、楽しみたいですね。

 

 

 

 

薬膳アドバイザー 勢島智子

 

 

梅雨の季節になりました。アジサイがそこかしこで咲いていて、

色とりどり、花びらの形もいろいろあって、楽しい季節です。

 

 

 

 

この時期、活発に働くのが“脾(主に消化器官)”です。

飲食物を消化して栄養分や水分を全身に送ったり、皮膚や内臓を持ち上げたり、

血管から血液が漏れ出ないようにするという働きを担っています。

 

 

”は“湿(外気の湿気、体の中にたまっている余分な水分)”を嫌うため、

“湿”をためすぎないことが大事です。

日本は海に囲まれているため湿度が高いのですが、この時期は特に影響が大きくなります。

また冷たいものや生もの、水分を多くとるようにもなるので、

”への負担が大きくなってしまいます。“”が疲れてくると代謝が悪くなり、

胃もたれ、食欲不振、疲れやすさ、浮腫、下痢、体の重だるさなどがあらわれます。

”を助けるものや温かいものを摂るようにしましょう。

 

 

 

”を補う → 穀類、いも類、肉類、魚類、豆類、カカオ、アスパラガス、かぼちゃ、
さやいんげん、椎茸、トウモロコシ、マイタケ、三つ葉、アボカド、サクランボ、桃

 

 

 

また、“湿”を汗や尿として排出させたり、

気(生命エネルギー)”の巡りをよくして水分を排泄しやすくしたりする食べものを摂りましょう。

 

 

湿”を取り除く → 玄米、麦、豆類、落花生、アスパラガス、きゅうり、セロリ、
クレソン、パクチー、高菜、チシャ、冬瓜、トウモロコシ、ナス、
豆モヤシ、レタス、スイカ、すもも、マンゴー、メロン、あおさ、
貝類、鯛、すずき、昆布、わかめ、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ココア、
ハイビスカス茶、プーアール茶、緑茶

 

 

”の巡りをよくする → 玉ねぎ、ピーマン、かぼす、グレープフルーツ、
すだち、ネーブル、カジキマグロ、鮭、ジャスミン、八角

 

 

 

トマト・きゅうり・トウモロコシなど、夏野菜の赤黄緑が目に鮮やかです。

冷たくして食べることが多いですが、“”はこれを嫌います。

生野菜で食べるのは朝にして、夜は“脾”を冷やさないようにして休むようにしましょう。

また脂っこいものや甘みの強いもの、味の濃いものも、この時期は控えるようにしましょう。

 

 

薬膳アドバイザー 勢島智子

 

この方をご存じですか?

 

 

ニューヨーク在住のジャズピアニスト、海野 雅威(うんの ただたか)さん。

 

 

メディアでも取り上げられましたが、2020年9月、ニューヨークで活動していた海野さんは、コロナ過のアジアンヘイトクライムで、ニューヨークの地下鉄駅で暴行を受け、右肩を骨折。

 

 

この傷ではピアニストとして復帰できないのではないかと言われていました。

 

 

しかし身体的にも精神的にも大きな困難を乗り越え、復活。

 

 

2022年3月についにアルバムをリリースされたのです。

 

 

 

『get my mojo back』

 

 

“mojo”というのはアメリカのスラングで、
神秘的な力とか生命力とか本来の能力とかを意味するそうです。

 

 

 

『自分を取り戻せ』

 

 

 

ある記事のインタビューで海野さんは、「そういうニュアンスもあるけど、自分のことだけではなく、このパンデミックによる閉塞感や不安定な世界情勢のなかで、今こそ一人一人が力を貯めて乗り切っていこうという気持ちも込めている」と言っていました。

 

 

歳は41歳。  同世代じゃないか~!

 

 

悲しいアジアンヘイトクライムでしたが、彼の心を助けたのもまたいろんな国のいろんな人種のミュージシャンたちであり、世界中のファンだった。

 

 

ホームページを見てもらったらわかりますが、そんな酷い目にあったにも関わらず、とてもやさしい表情をされています。

 

 

CDを購入しました。

 

 

やさしく、美しいピアノです。

 

 

海野さんのリーダーアルバムですが、サックスやトランペットなどのホーンセクションを前に出し、海野さんはそのバックでやさしく見守り音を楽しんでいる感じ。

 

 

ホームページやYouTubeでも一部レコーディングの光景が見れるので、よかったら見てみてください。

 

 

 

『get my mojo back』

 

 

 

確かにメッセージは受け取りました。

 

 

 

 

私たちはまだまだやれる。

 

 

 

 

新型コロナウイルス感染症の早い収束、そして世界平和を願って。

 

 

 

 

やさしい薬局 勢島 英

 

やさしい薬局グループでは、他の保険薬局と連携し、
災害や新興感染症発生時における対応として以下の体制を整備しています。

①医薬品の供給・地域の衛生管理に係る対応等を行う体制の確保

現在、下記2店舗が新型コロナウイルス感染症治療薬「ラゲブリオ®カプセル」対応薬局として
登録されています。

・セジマ調剤薬局薬院

・やさしい薬局長尾店

 

②行政機関や地域の医療機関、関連団体などと適切に連携するため、
災害や新興感染症発生時の対応に係る地域の協議会又は研修会などに積極的に参加します。

 

③都道府県などから医薬品の供給などについて協力の要請があった場合には、地域の関係機関と連携し、
必要な対応を行っていきます。

 

 

福岡の小学校の卒業式が終わりました。

 

 

私たちの薬局スタッフの子では、我が家の息子も含め4名が小学校卒業、1名が保育園を卒園。

 

 

成長して嬉しいような、少し寂しいような、時間の流れが速く感じるような、
いろんな感情が湧いてきます。

 

 

私が大好きな本の一つに『河合隼雄の幸福論』という本があります。

 

この本の中に、

 

 

「親が子どもの幸福を勝手に作り出し、それを子どもが幸福だと信じることで、
自分が安心したがっているのではないか、考える必要がある」

 

 

そして、

 

 

 

「子どもの幸福の一番大切なことは、子ども自身がそれを獲得するものだ、ということである。
とは言っても、それを「見守る」ことは、何やかやと子どものためにおせっかい焼きをするよりも、
はるかに心のエネルギーのいるものである。」

 

 

とあります。

 

 

私もつい勉強や行動に対して口酸っぱく言ってしまいますが、
それは子どもたちが自分たちの、
親の思い通りに動かないことに対しての苛立ちをぶつけているだけだと反省することも多々あります。

 

 

いつだったか、
息子が小学校で習った新川和江さんの詩「わたしを束ねないで」を読んでくれたことがあります。

 

 

河合隼雄さんもこの本の中でその詩を取り上げています。

 

 

わたしを止めないで

標本箱の昆虫のように

高原からきた絵葉書のように

止めないでください

わたしは羽ばたき

こやみなく空のひろさをかいさぐっている

目には見えないつばさの音

 

 

「優等生」とか、ある種の「勲章」とかも、その人にピン止めをしているのではないか。

 

 

その時は美しく見えても、それがその人の自由や行動を制限するものになっていないか。

 

 

河合隼雄さんはそう危惧していました。

 

 

大人になればなるほど、人はいろんなものに「束ね」られます。

 

 

だから、せめて子どものときにはできるだけ「ピン止め」せずに、自分の世界に没頭し、
それを広げてもらいたいと思います。

 

 

 

 

偶然なのですが、
このウクライナ戦争が始まる少し前からロシアの作家トルストイの『戦争と平和』を読んでいました。

 

 

 

 

この本は、ナポレオン率いるフランス軍がロシアに侵攻してきたところが市民目線で書かれています。

 

 

最初は普通の小説のようでしたが、
4巻から急にトルストイの解説が入ってきます(光文社古典新訳文庫)。

 

 

戦争はこの世で一番忌まわしい事業だ。戦争をゲームにしないことだ。
戦争の目的は殺人だ。
ボロジノの会戦でナポレオンは誰にも鉄砲一つ撃ってはおらず、誰一人殺していない。
すべては兵士たちが手を下したのだ。

 

 

ドラマ『ミステリと言う勿れ』でも、バスジャック犯が、
「逃げた奴のせいで他の奴が死ぬことになる」と言ったことに対し、整君が言いました。

 

 

「責任転嫁しないでください。手を下したのはあなたです。」

 

 

兵士は上の命令だから殺すのか。自分が殺そうと思って殺すのか。

 

 

どちらにせよ、殺したのはその人であり、その苦悩はその人にしかわからない。

 

 

殺された人の家族や友人の本当の苦しみも、その人たちにしかわからない。

 

 

指示を出しているだけの人にはわからないのです。

 

 

トルストイは戦争を通して、人々の苦しみや愛について書いています。

 

 

ロシア軍の総司令官クトゥーゾフ将軍は、
フランス軍が撤退するときに追い打ちをかけてナポレオンを捕えなかったことから、
ナポレオンにビビったとか、ナポレオンと密約をしていたんじゃないかとか
後世の歴史家からもいろいろ言われたようです。

 

 

でもクトゥーゾフ将軍は国民の感情を知っていた。国民が何を望んでいるのか。

 

 

だから人間を殺し滅ぼすのではなく、救い憐れむことに最後まで力を傾注した。

 

 

新型コロナウイルス感染症や地震などの自然災害は何の慈悲もなく人の命を奪いますが、
戦争だけは人が防げるもの。

 

 

どうせいつかは太陽も地球も無くなるのだから(何億年後かもしれませんが)、
それまでみんなで仲良くできないものか、
というのは平和な日本に住んでいる自分のエゴでしょうか。

 

 

坂本龍一さんの「Merry Christmas Mr.Lawrence(戦場のメリークリスマス)」をピアノで練習して、
昨年12月の発表会(コロナ過でビデオ撮影会でしたが)で弾きました。

 

 

クリスマスシーズンの雰囲気は好きですし、
子どもたちがプレゼントをもらって喜ぶ顔を見るのはなにものにも変えられない喜びではありますが、
その一方、新型コロナウイルス感染症だったり、戦争だったり、飢餓だったりと、
困難な状況と闘っている人たちがいることを忘れないためにも、
自己満足ではありますが、これからも指が動く限り、この曲を弾き続けようと思っています。

 

 

ありきたりな言葉ではありますが、世界が平和になりますように。

 

 

世界の子どもたちがつばさを広げて自由に羽ばたけますように。

 

 

卒業おめでとう。

 

勢島 英

まだ寒い日もありますが、日差しの明るい日も増えてきました。花粉症の我が家ですが、マスク生活のおかげか、まだ症状が軽くすごせています。

 

春は“肝”の働きが活発になります。“肝”は血液の貯蔵と解毒、“気・血・水(体を構成する基本物質)”をスムーズにめぐらせる、という働きをしています。春の陽気にさそわれて活発になりますが、冬の間にためこんだ老廃物を出すため、必死に働くようになります。そして疲れてくると、“肝”にとどまるはずの血液がおさまらず、春の陽気と一緒に上へ上へとあがっていってしまいます。

 

 

頭痛、顔面紅潮、目の充血、のぼせ、いらいら、怒りっぽい、うつ状態、不眠など、体の上部に症状があらわれます。こんなときは、“肝”の解毒作用を助ける食べものをとりましょう。

 

 

 

“血”をなめらかにする → 黒米、黒砂糖、黒豆、納豆、カカオ、菊花、クレソン、セロリ、玉ネギ、青梗菜、菜の花、ニラ、パセリ、レタス、れんこん、クランベリー、ブルーベリー、プルーン、いわし、うなぎ、鮭、サバ、サンマ、ししゃも、牛肉、甘酒、グレープフルーツ

 

 

上がりすぎた“肝”を元に戻す → クレソン、せり、セロリ、トマト、ピーマン、あなご

 

 

春野菜の、菜の花・ふきのとう・たけのこ・たらの芽などは苦味が特徴です。この苦味には“気(体をめぐるエネルギー)”や血液の高ぶりを抑える働きがあります。ただしとりすぎると体を冷やしてしまうので、冷えやすい人は控えめにしておくといいです。

 

頭がクラクラする、目がかすむ、体が冷える、元気が出ない、という人は、必要なところに“血”がめぐっていないかもしれません。“気”をめぐらせるものも“肝”の働きを助けてくれます。香りのよいものもあるので、それも一緒に楽しめます。

 

 

“血”を補う → 黒豆、ナッツ類、ごま、枝豆、キクラゲ、しめじ、どんこ、人参、パセリ、ほうれんそう、よもぎ、レタス、プルーン、いちご、アサリ、あなご、イカ、いわし、うなぎ、かつお、鮭、鯖、ししゃも、しじみ、すずき、タコ、たら、ひじき、ブリ、マグロ、牛肉、鴨肉、豚肉、レバー、卵

 

 

“気”をめぐりやすくする → 玉ネギ、ピーマン、きんかん、グレープフルーツ、ネーブル、みかん、ゆず、マグロ、鮭、ジャスミン

 

 

春は暖かくなり、植物がのびやかに成長する時期です。新生活や新学期、とちょっと緊張する場面もありますが、自然と同じようにゆったりのんびりすごせるよう心がけるといいでしょう。

 

今日はひなまつり。素敵なお花を娘に。

 

薬膳アドバイザー 勢島智子

 

2022.01.11 /

新年が明けました。寒い日が続きますが、皆さま体調を崩していないでしょうか。

 

 

初夢、という言葉があります。

 

 

今年の初夢は覚えていますか?

 

 

私の初夢は、「エコバックを大量に買って、用途によって使い分ける」という夢を見ました(笑)

 

 

普段エコバックはたいてい一つしか持ち歩いておらず、それすらも出し忘れる場合がある私が、
なぜそんな夢を見るのか?と逆に面白くも思います。

 

 

通常私は毎日毎日、仕事の夢しか見ません。

 

 

薬が足りない夢とか、何か知らない薬が出てくる夢とか。

 

 

夜中にガバッと起きて、夢に出てきた知らない薬をすぐに調べたこともあります。

 

 

これは、悪夢、でしょうか(笑)

 

 

副作用に“悪夢”という記載がある薬も実際にあります。

 

 

患者様からも「これを飲みだすと悪夢を見るようになった」と言われることがあります。

 

 

そんなとき、「あなたの悪夢ってどんな内容ですか?」と深く聞いてみたいのですが、
なかなかそこは突っ込んで聞きにくい部分ではあります。

 

 

夢というのは、
「睡眠中にその日の記憶の整理を行っている脳の状態である」とある本に書いてありました。

 

 

それなら、ほとんど仕事に脳を使っている毎日で仕事の夢を見るというのは
理にかなっているといえます。

 

 

ただ不思議なことに、私は仕事始めの1月4日の明け方に見た夢が、仕事の夢だったのです。

 

 

明日から仕事、と少しは思っていましたが、日中は子どもたちと遊んだり、
好きな本を読んだり、ピアノを弾いたり、ほとんど仕事のことは考えていませんでした。

 

 

脳がその日の記憶の整理だというのなら、もっと違う夢を見てもいいのでは?

 

 

なのに、仕事が始まってないのに仕事の夢を見た。

 

 

もう私の脳は一足先に仕事モードに入っていたのでしょうか。

 

 

夢は誰でも3~5個くらい睡眠時に見ているらしく、
最後の、とくに眠りの浅いレム睡眠時に見た夢を覚えていることが多いそうです。

 

 

そうなると、今度は「夢の不思議」が気になって、
本棚から私が大好きな河合隼雄さんと谷川俊太郎さんが対談した本
「魂にメスはいらない」
を引っ張り出し、夢について書かれたところを読んでみました。

 

 

河合隼雄さんは心理カウンセラーですので、夢についても治療に使うことがあったそうです。

 

 

一方、谷川俊太郎さんは詩人。夢に関しては、谷川さんはいつもあまり覚えていないそうですが、
他の作家さんでは夢で原稿料を稼いでいる人がけっこういます、なんておっしゃっています。

 

 

この世で生きていく上で、自我というのは非常に大事。夢にはそれと違う次元のものが出てくる。それに注意を払おうとしたって、次元が違って自我意識に取り入れにくいものだから、忘却して当たり前。分析を始めると夢を見るようになるというか、覚えるようになる。みんな夢は見ているんですよ。”

                     「魂にメスはいらない」より一部抜粋、改変

 

 

なるほど、わかったような、わからないような。

 

 

 

自分でも悪夢は見たくないし、患者様にも副作用で悪夢なんて見て欲しくないので、
なにか「悪夢のメカニズム」や「悪夢を見なくてすむ方法」とかわかればいいと思って
インターネットで調べると、専門家がいろいろ書いていらっしゃるのでよかったら見てみてください。

 

 

とにかく、睡眠時の夢よりも、目標としての夢を今年はもっと考えようと思います。

 

 

世界中の新型コロナウイルス感染症が今年は終息に向かってくれますように。

 

 

勢島 英

 

 

 

 

やさしい薬局グループは下記の通り年末年始のお休みをいただいております。

セジマ調剤薬局薬院  12月30日〜1月3日
セジマ調剤薬局天神  12月30日~1月3日 ※12月29日は18時半まで営業
やさしい薬局長尾店  12月30日~1月3日 ※12月29日13時まで営業
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