12月に入り、寒さが次第に厳しくなってきました。
寒くなると動物が冬眠に入るように、人も体を休めて春を迎える準備をします。“蔵”という文字で表現されるように、内にエネルギーをためる季節です。忙しい日々には無理がありますが、夜早く寝て朝遅く起きるという生活が理想といわれています。
この時期には、“腎”の働きが活発になるといわれています。“腎”は水分の代謝、そして臓器のエネルギー源をたくわえて成長や寿命に関わっています。
“腎”を助ける → 黒米、栗、黒ごま、カリフラワー、キャベツ、ゴボウ、どんこ、ブロッコリー、マッシュルーム、ブルーベリー、エビ、ししゃも、スズキ、鯛、鰹、鶏肉、豚肉
水分代謝を助ける → 玄米、はと麦、小豆、黒豆、カカオ、落花生、冬瓜、白菜、海苔、わかめ、鴨肉、ウーロン茶、紅茶、ココア、コーヒー、緑茶
“鹹(しおからい)”味も“腎”を助ける働きをもっています。筋肉の凝りをほぐす、しこりを小さくする、また便秘を解消するという効果があります。ただし摂りすぎには気をつけましょう。
“鹹”味の食材 → 塩、味噌、醤油、わかめ、昆布、ひじき、あさり、しじみ、いわし、海苔、めざし、ちりめんじゃこ
寒さで体が冷えると、高血圧、頭痛、頻尿、むくみ、膀胱炎、下痢、関節痛、冷え性などの症状がでてきます。体を温め、循環をよくする食材を摂りましょう。
体を温める → 穀類、れんこん・大根などの根菜類、ニラ、ネギ、生姜、唐辛子、山椒、肉類、魚介類、
“気”を巡らせて血流を良くする → そば、らっきょう、チンゲンサイ、玉葱、くわい、きんかん、みかん、ゆず、マグロ、鮭、ジャスミン、酢、酒
“血”を補う → 黒豆、ナッツ類、にんじん、ほうれんそう、レタス、プルーン、魚介類、牛肉、鴨肉、豚肉、卵
これから、お鍋やおでん、年末年始のおそばやおせち、お雑煮など、季節ならではのごはんを食べる機会もあります。おいしいものを食べて、寒い冬を元気に楽しみましょう。
薬膳アドバイザー 勢島智子
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