方丈記を読みました。
「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」
薄い!
しかもその中の本文(現代訳)はこれだけです!残りは訳者のエッセイと原文。
でも、鴨長明さん。
よくぞこの手記を残してくれた。
だって800年以上前ですよ。
その当時のことを、ただ「〇〇年 △△があった。」という記録だけではなく、ある一人の日本人が当時の状況を自分の気持ちを含めて書き残してくれているのですから。
地震、竜巻、洪水などの天災。そしてそれが招いた火事や飢饉により大勢が亡くなった。その時の心情まで書いてある。
災害や、いつか必ず訪れる死に対して、権力があろうがなかろうが、お金があろうがなかろうが、鴨長明の「自分らしく」生きようという気持ちが感じられました。
しかも、なんか「決意!」という感じではなく、少し緩い感じ(笑)
そんな時、先日テレビの「情熱大陸」で所ジョージさんの特集がありました。
ほとんどが以前の再放送のような感じでしたが、なんか所さんと鴨長明が重なりました。
所さんのように自分らしく生きる。
そりゃ、テレビの中の所さんしか知りませんからわかりませんけど。
でも、テレビの中の所さんはとても眩しく、私も「もっと自分らしく生きてみようかな」なんて思ったわけです。
いろんな葛藤があっても「自分らしく」生きる。
「方丈記」を読んで。
何百年経とうが人間の本質は変わらないのではないか。
だからこそ自分たちは歴史から学ばないといけないのではないか。
私の大好きな福岡伸一さんの本「動的平衡」。
人間の細胞だって、「ゆく川の流れは絶えずして~」と同じく、同じように見えて日々変わっており、動的に平衡が保たれている。
ガラパゴス化なんていうけれど、ガラパゴス諸島の人々や生物だって環境とともに変化をしているそうです。
新型コロナウイルス感染症の影響で環境は一変しました。
これからは、この環境変化に順応しつつ、いかに「自分らしさ」を保てるか。
私たち薬局も、「らしさ」を残しつつ、いかに順応し、変化していくか。
それがこれからの課題になりそうです。
久しぶりに愛楽器を吹いてみました。
アルトサックス ビッフェ・クランポン「プレスティージュ」。
以前のような音は出なかったけど、20年以上、人生を共に歩んできたこの楽器が、ちょっと自分らしさを思い出させてくれそうな、そんな気がしました。
勢島 英
福岡のやさしい薬局 セジマ調剤薬局
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