最近、原田マハさんの本が好きです。
もと美術館のキュレーターである原田マハさん。
絵画を題材にした小説も多く、「楽園のキャンバス」はとても面白かった。
原田マハ「たゆたえども沈まず」はゴッホが題材で、
当薬局でお世話になっている「脳若トレーニング」の株式会社サムライト光岡眞里社長のメルマガにも紹介されていましたので、私もそれにつられて読んでいるところです。
さて2月初旬、息子の習い事の関係で太宰府に行く用事があったので、
娘と二人で九州国立博物館に行ってきました。
そこでは「フランス絵画の精華 ルネ・ユイグのまなざし」という特別展が開催中でした。
小学一年生にはまだ早いかな、とも思いましたが、
この時期にどんな印象を受けるかなという興味もあり、思い切って連れて行くことにしました。
感染症に注意する時期ですし、人が多いところはあまり好きではないので、
早く行き、開場と同時に入館。
雨、寒さ、朝一番、というのもあり、人は少なかったので、ゆっくり鑑賞することができました。
といっても、私は絵のことなんてさっぱりわかりません。
好きな画家は?
と尋ねられたら「フェルメール」と答えますが(そんな質問されたこともありませんが)、
フェルメール作品も実際に見たことはなく、
ただフェルメールについての本を読んだことがあって、とても興味を持っただけです。
娘とともに、静謐な空間へ入り、絵を見る。
解説は読まず、娘ともほとんど言葉を交わさずに、見る。
娘には面白くないかな、とも思って、小さな手を引こうとすると、ちょっとした抵抗感。
ああ、もう少し見たいのかな、と思い、もうしばらくその絵を見る。
やっぱり写真とは違い、本物の絵はすごい。
実際に目の前で見ると、いつまでも見ていたいような、不思議な感覚に陥ります。
洋服の「赤」色だけ見ても、この「赤」ってなんなのだろう?と。
これをただ「赤」とひとくくりに言っていいのだろうか、と思うくらい、不思議な「赤」。
なんか未知のものを見たような、とても良い体験でした。
写真OKの絵があったので、パシャリ。
娘が「私も描いてみたいな~」とボソッと言っていました。
なにか心に残ったのでしょう。
常設展示では、壺や刀などがあり、そちらにも興味を惹かれたのですが、
さすがに娘は疲れたようで、早く出ようと急かされました(笑)
帰りにはがんばっている息子たちや朝早くから準備してくれた保護者の方々に梅ヶ枝餅を差し入れ。
太宰府天満宮での参拝は、昼前はかなり人が多かったのでまたの機会にしました。
数百年もの間、ヒトが研究し、技術を磨き、機械を開発し、環境を作り、
膨大な努力で守ってきたこれらの絵画。
ちょっと足を延ばしてでも見る価値はあるんじゃないかな、と思いました。
ただ新型コロナウイルス感染症の影響で、九州国立博物館も休館中。
またこのような芸術を楽しむという、穏やかな日常が戻るのでしょうか。
見えないウイルスの恐怖との闘い。
薬局にも特別な情報は入ってきませんが、
私たちがまず冷静に、正しい情報を収集しなければならないと思っています。
薬局でもマスクや消毒液の問い合わせは多いですが、入荷ができず、入荷の目処も立たず、
「申し訳ありません」と頭を下げるしかありません。
ただ、例えばマスクをお求めになるその方の年齢や環境、
また花粉症なのか、重篤な疾患があるのか、その方の状況を聞いて、
何かできる対策を一緒に考えることも私たち薬局薬剤師の務めだと思っています。
そして一日でも早い収束と感染者の回復を祈りつつ、
手洗い、うがい、マスク、咳エチケット等、できることをする。
東日本大震災から9年が経ちました。
まだ大学病院で働いていたころ、
仕事中に病院の待合室のテレビに映っていた想像を絶する津波の光景に足を止めた。
あの衝撃を忘れることはないでしょう。
ラジオのコメンテーターの方がこう言っていました。
新型コロナウイルス感染症の危機に晒されているこの状況、
東日本大震災当時と違うのは、「絆」が足りないということ。
この国難を、なんとか乗り越えねば。
勢島 英
福岡のやさしい薬局 セジマ調剤薬局
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