先日、久しぶりに高校の吹奏楽部の定期演奏会に行ってきました。
大濠高校吹奏楽部。
友人のお子さんが入っているので、チケットを頂きました。
私自身、吹奏楽からはすでに十数年離れていましたので、ほんと久しぶり!
高校生たちのエネルギー溢れる音楽に圧倒されました。
他の部活もそうですが、この大濠高校吹奏楽部の3年生もコロナ禍に入学し、
そして思うような練習や演奏会ができないなか、皆で頑張ってきた。
そして先生方やご家族も一緒に新型コロナと闘ってきたんですね。
今回の大濠高校吹奏楽部の演奏会は、高校3年間という限られた中で、
この部員、この指揮者、このホール、この観客だからこそ生み出された、唯一無二の音楽。
とても感動しました。
皆さんは同じ楽譜なのに、
なんで演奏者や指揮者によって音楽が違うのだろうと不思議に思ったことはありませんか?
記憶に新しい、ショパンコンクールなんて特にそうですよね。
皆がピアノ(またはピアノ+オーケストラ)でショパンの曲を演奏する。
しかもこのコンクールに出られるピアニストは皆すごい方ばかりなのに、そこからさらに順位がつく。
私にはなにをどう評価しているのかわかりません。
反田恭平さんはショパンコンクールに向けて、
一番いい音を出せる体重に調整したとおっしゃっていました。
凄いですね・・・
吹奏楽のコンクールも課題曲がありますが、
それも同じ楽譜なのに各団体によって音楽が少しずつ違う。
私の好きな本で、河合隼雄 著『こころの処方箋』という本があります。
この本の中に「同じ『運命』でも演奏次第で値段が違う」ということが書いてあります。
ダッダッダッダーンでおなじみのベートーヴェンの『運命』も、
演奏するオーケストラや指揮者によって違うということ。
そして、ヒトの『運命』も、楽譜のように決まっている条件があり、
そこには抗えないかもしれませんが、ただどう生きるかでその『運命』は変わってくる。
まだまだコロナ禍、とどまることを知りませんが、音楽に限らず、
今だからこそできる自分の『運命』を作り出せたらいい。
フジコ・ヘミングさんのエッセイにこうありました。
「私は、私なりの弾き方をやり通そうと思っている。
誰が弾いても同じなら、私が弾く意味なんかないじゃない」
自分の『運命』の楽譜を持って、たまには弾き方を変えたり、弾き直したり、
時にはアドリブやフェイクを加えながら、人生進んでいけたらと思います。
勢島 英
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