3月に入り、日差しも暖かくなってきました。
春は木々が芽吹いてくるように、私たちの体も冬の眠りから覚めてきます。
その時に冬の間にためていたものが、一気に外へ出てきます。
そのためアレルギーや花粉症のある方は、症状が出やすくなります。
砂糖や香辛料は口や鼻の粘膜を充血させやすいので、控えるようにしましょう。
春は“肝”の働きが活発になります。
中医学で“肝”は血液を貯蔵する他に、“気・血・水”をのびやかにまわす、という働きがあります。
“肝”が疲れると、春の陽気をともなって“気”が上へ上へと向かい、
頭痛・鼻詰まり・目の疲れ・めまい・ふらつきなど、体の上部に症状が現れやすくなります。
また感情をコントロールする働きもあるため、イライラや不安も起きやすくなります。
“気”を発散できるよう、軽い運動をしたり、のんびりした気持ちで過ごすといいでしょう。
“気”の流れを良くする → 玉ねぎ、春菊、柑橘類、しそ、ジャスミン
“血・水”を補う → 黒豆、ナッツ類、ゴマ、木耳、人参、ほうれん草、山芋、
あさり、魚類、貝類、肉類、ひじき、卵、ヨーグルト
“肝”を助けるのに、酸味も良いとされています。
酸味は、出すぎるものを抑え、筋肉や汗腺、腸などを引き締める働きをします。
ただし摂りすぎると胃腸の働きが落ちてしまうので、気をつけましょう。
酸味のもの → 苺、レモン、柑橘類、梅、ヨーグルト、酢
春野菜の筍や春菊、菜の花、たらの芽などには苦味があり、
“気”や“血”の高ぶりを鎮める働きがあります。
しかし体を冷やす働きがあるので、こちらも適度に摂るといいでしょう。
“肝”の熱を冷ますもの → セロリ、トマト
暖かい日の翌日はぐっと気温が下がったりと、まだ不安定な時期です。
今は新型コロナウイルスの流行で、外出を控えている人も多いと思います。
治療法が確定していない今は、混雑するところを避けて、手洗いうがい、咳エチケット、
そして栄養をとって体力をつける、くらいしかできませんが、なんとか乗りきりたいですね。
薬膳アドバイザー 勢島智子
福岡のやさしい薬局 セジマ調剤薬局
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